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拙いわたしの拙いぶろぐ

駄目人間代表が適当に書いた小咄をまとめて載せたり、大好きな戦国夫婦について語るだけ

ついのべログ⑥

ついのべログ

読書の秋…にしたいけど、どうだかな…。

 

愛がなくても口づけることはできる。当たり前の如く宣う私を、君は口をへの字にして見ている。「なーに。もしかして私が不埒な女だとでも思ってる」君が知らないだけで、女は皆、淡白ですよ。艶笑してみせた私を君はまだ見ていた。

 

全て、全て自業自得だった。心の中では反吐が出るとばかりに忌々しい感情を撒き散らしていた癖に、嘘を重ねて作り笑いで繕っていた罰。「あはは」「本当馬鹿だわ」知ってるよ。こんな惨めなあたしは、悲劇のヒロインにもなれない。

 

毒のようなものが体中を駆け巡り、収まらぬ動悸が頭を痛みつけ、手が真黒に染まったよう錯覚し、返り血を浴びた甲冑は生々しい匂いを醸す。片時も離れないあの感覚と、これから何十年と付き合っていかなければならないのだろうか。

 

花吐き病などという馬鹿げた片想いの病に罹ったのは、もう随分と前のこと。治る方法はただ一つ、両思いになること。ああでも、重なる影を見つけて、壁に身を潜める。彼女は彼と幸せに。そうして私は、嘔吐する花に噎せてばかりいる。

 

母が伸ばす腕に向かい、着物の裾が翻るのも気にせず一目散に走る。私を抱き上げた上の兄は、私と額を合わせてにししと笑う。離すもんかと繋いだ手を持ち上げて、下の兄が楽しそうに私の体を宙に浮かせる。しあわせなゆめをみていた、

 

真実はいつも残酷に嗤う。金品を目にした代官が声を立てて笑うのを、障子越しに聞いていた。世の中金といつだか兄が言っていた気もするが、己の父親が金を汚く使うなど思ってもいなかった。その金は、皆が汗水流して働いた証なのに。

 

光は強く眩しすぎて、目が眩んでしまいそうになる。それでもその光に魅了された私は胸にひっそりと憧れを抱えて生きていた。噫だけど、やっぱり比べてしまうのです。繋がっていたいのに消えたくて、今日も私は暗がりにしゃがみ込む。

 

生きてゆくことが怖い。息をすることが辛い。もがくことも忘れ、苦しむ君は己の首に手を這わす。俺はその手をゆっくりと剥がすと、代わりに己の手を這わした。ねえ、頼むから。明日になったら殺してあげる、だから今日は生きていて。

 

世界はいつも無情で、私達を苦しめる。ねえ、お金で何でも買えるというならいくらだって払うから、あの人を返してほしい。今すぐあの笑みを見せて。この世の何処かに神とやらがいるのならば、答えてよ。「奇跡はいくらで買えますか、

 

こんな身勝手な感情は必要ないと、切り捨てようとした。綿あめみたいな甘い気持ちは邪魔だと、蓋をしようとした。でも、幾ら見ぬ振り知らぬ振りをしようと、恋慕というものは舌を出して俺を笑う。(ああ、)抗えないから 恋なのだ、

 

皆さんの今年の秋は、どんな秋ですか?