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拙いわたしの拙いぶろぐ

駄目人間代表が適当に書いた小咄をまとめて載せたり、大好きな戦国夫婦について語るだけ

ついのべログ⑧

ついのべログ

秋の夜長と言い訳して夜ふかしするの巻(  ̄▽ ̄)

 

君の言葉には、嘘偽りが一切なかった。うん、それは認めよう。君のことだ、誰より僕がわかっている。けれども、どうしたもんかな。最後に君が零した、囁きにも似たものが僕の頭を束縛している。いらないって言葉がぐるぐるするのさ。

 

明日明後日、その先の先も真っ直ぐに見据え、希望とかいう透明色を纏った純粋な心はこの穢れた土の上にも負けず咲き誇る。「何も変えられないって、諦めたくはない」強い眼差しを持った、君が救う世界はさぞ素敵なものなのでしょう。

 

行儀見習いと称して世間を知りなさい、と放り出された先で精進して数年。何気ない日常の中で出逢ってしまったのは、まだ年若いお侍さまだった。その方は、どうやら遠く離れた土地からこの中央までやって来られたらしく、おつかいで頼まれた花を抱えた私に穏やかな目つきで、この土地のことをどんなに小さなことでも良いから教えて欲しい、と仰った。お侍さまにしては柔らかな雰囲気の彼を前に、私は身分差や年頃の男女ということから生まれる躊躇いも忘れ、私で良ければ幾らでもご案内します、と返してしまったのだった。今思えば、あれが最初の過ちだったのかもしれない。

 

ほんのちょっと、体が触れて。それだけでドギマギしていた自分が馬鹿らしくなるくらいに、今も尚、しっかりと触れられた項は熱を持っている。「〜っ」酔っ払ったように顔を赤くした少女は机に突っ伏す。触れられたときを思い出す度に騒ぎ出す胸と血が上る頭を、誰か、どうにかして。

 

優しくあろうと足掻いたこと。全ては貴方のためにと、流した涙を隠した。どうすれば良かったのだろう。どれが最善だったのだろうか。今となってはもう、答えを聞くことも叶わないけれど。「私は貴方に、安らぎを与えられていたかな」

 

やわやわと触れられた奥のほうには冷たい詰物と色とりどりのコードしか存在しないはずなのに、なぜだろうか、植物の芽が出たかのように疼く。「貴方は機械だけど、機械にだって心はあるわ」微笑う君曰く。(機械の心は愛を知るのか)

 

その人は実直で純朴で、ただ真っ直ぐ前だけを向いて進む。周りのことなどまるで視界に入っていないかのように気にしないから、反感を買うこともある。でもそんな君を私は。ねえ、愚かで愛おしい人よ。「貴方は何を見ているのですか」

 

あの頃とは随分と変わった景色を、僕は独りで見渡していた。君が護ろうとした多くの笑顔は今、彼方此方で咲いている。君と引き換えに生まれたあたたかい世界は、泣けるほどに愛しい。「…だけど」君のいない此処を世界とは呼べない。

 

それはふとした瞬間で、頭の中にふっと湧いた女の子を、私は文字で象る。貴女はどんな風に笑うの?どんな風に生きてゆくの?『貴女の思うがままに』彼女が私の頭の隅で咲う。「―初めまして」さあ、これから。千の物語を君と紡ごう。

 

二人が運命の出逢いをして少女漫画みたいな恋に落ちて、最終回はハッピーエンド、みたいな。「甘ったるいドラマは好きじゃないの」十センチは背の高い君のネクタイを引っ掴んで、近付いた戸惑う顔に口角を上げた。「君もそうでしょ」

 

静かな夜ってそれだけで心が落ち着きますよね(•ᵕᴗᵕ•)