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拙いわたしの拙いぶろぐ

駄目人間代表が適当に書いた小咄をまとめて載せたり、大好きな戦国夫婦について語るだけ

ついのべ22

ついのべログ

チョコミントアイスがストレスに良いと見かけました。

 

月明かり、照らされる背を送る。真のことを話したい。そう切り出された彼の話は私の心を揺さぶるには十分で、動揺の中、なんということをしでかしてしまったのだと罪の意識に苛まれる私に彼は、抱き寄せようと伸ばした手を途中で下ろした。「すまない」別れ際の言葉が反芻し、何故か泣きそうになった。

 

決まって新月の日にやってくるその人は、空に浮かぶ月が三日月になっても、姿を見せなかった。「どうしたんだろうねえ」洗い物中、ぼやく母に相槌を打ちながら、胸が痛むのを嫌でも感じる。(私のせいだ)わかっている。でも、一目でもいい、彼の姿を見たい。来ないなら、こっちから行くしかないのだ。

 

綺麗な心を持つ人だと思った。いつもお国のことを一心に考え、民を大切に想う。そんな姿が輝いて見えた。噫でも、そればかりが『彼』ではないことにも知ってしまう。彼は武士だった。戦というものを直に経験している彼は、消えたはずの返り血の跡が、洗っても洗っても消えないのだと濁った声で呟いた。

 

「大切に思っているからこそ言えないんだ」苦し紛れの嘘を本気にした君の耳朶に触れる。いつだって君は簡単に人の言葉を信用してしまう。そうして嘘をついた人間に罪の意識を持たせ、何も知らず微笑うのだ。そう、そのはずで。「…それでも私はあなたの全て、共に抱えたい」囁く唇は、真に君のものか。

 

「大丈夫」何でもない振りをして空を仰ぐ横顔はどう見ても傷んだ色をしていて、私はその頬に手を伸ばす。「こんなに蒼白くして」どこが大丈夫だと言うの。声にせずとも思いは伝わったようで、頬を撫でられるがままの彼は顔を歪める。「私には痛みも見せてくださいませんか」私の声は彼に届くだろうか。

 

重ねた手のひらから熱が伝わり、私の頬まで伝線する。一瞬羞恥に怯んだ私を逃さぬと、彼は離れそうになった手と手を絡ます。「ま、待ってくださ、」どうにか絞り出した声も虚しく、彼はいつもの笑顔で「ごめん、待てない」と零す。そして近づく瞳に怖気付いた私は、ついに瞼を閉じてしまったのだった。

 

兄の説教から逃げ出し、主の居城に忍び込んだ。山に築かれただけあり、満開の桜で城中が染まっている。二の丸の傍の木を登り枝に居を得ると桜が吹雪き、音哉は目を細めた。微かな視界には花弁と、靡く黒髪を押さえ此方を振り返る少女。嗚呼、桜吹雪が収まったら声を掛けてもいいだろうか。「君の名は」

 

恥じらいに頬を紅く染め漆黒の瞳を潤ませる。しまいには「や、やっぱり駄目、むり、恥ずかし、」などと仔犬のようなか弱い声を出す。いつも強気な彼女のこんな姿を見て、理性が弾け飛ばぬ者など存在するのだろうか。噫駄目だ、呟き想い人の耳朶を甘噛みし囁く。「こんな表情、他の奴には見せられない」

 

あつい。無意識に声に出ていた言葉に、凪が「だから夜冷えには気をつけなさいよって言ったじゃない」と呆れて返してくる。生憎口喧嘩する余裕もないので黙りを決め込むと、どんな美女より好みの顔が近づく。「なぎ、」「なに」綺麗だ。ぼやける思考で告げる代わりに、どうやら口付けていたようだった。

 

とけない術にかけられたようで、私は彼に見つめられる度に頭がくらくらして何も考えられなくなる。見つめられた目の奥が熱くなって、涙腺が刺激される。あんなに苦手だったはずの瞳は、今では私の心を前とは違う意味で乱す。緊張と照れで口が乾く。「口づけてもいい、か」その問いは狡くはないですか?

 

でも、チョコミント苦手なんだよなぁ〜(-。-;