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拙いわたしの拙いぶろぐ

駄目人間代表が適当に書いた小咄をまとめて載せたり、大好きな戦国夫婦について語るだけ

ついのべ31

ついのべログ

すっかり冬景色ですね〜:;(∩´﹏`∩);:

 

私達の知らない世界で、恋をする二人がいた。二人は、王子と呼ばれる親王と、魔導士と呼ばれる術師で。二人が結ばれることは、けして許されないという。「...それでも、幸せになってほしい、です」王子に跪く彼女を見て呟いた私の手を、彼は取る。「...きっと、大丈夫だよ」僕らだって、今こうやって想いを通じ合えたんだから。彼と彼女が幸せになれるよう、蒼穹の空に祈った。

 

明日どうなるかわからないから、今日も僕は愛を紡ぎ、その愛しい体温を感じる。いつこの命が尽きても後悔しないように、なんて言えば、きっと泣き虫な君は涙を溢れさせて怒るだろう。この手が皺くちゃになるまで、一緒にいたいと思っているよ。でも、きっとそれは叶わない。「いいんです」温かな手が、僕の両頬に触れる。「最期まで、わたしもあなたも笑顔でいられたなら、私はそれでいいんです」泣いたのは、僕の方だった。

 

綺麗な花も、可愛い髪飾りも、美しい小袖も。勿論この身も、この心も。「君が望むなら、何だってあげる」ふわりと笑んだ善四郎に、隣で花は頬を綻ばす。「いらないですよ。なあにも、いらない」善四郎さま、わたしはね。「あなたがわたしを愛してくれているのなら、わたしがあなたを愛していていいのなら、他にはなんにもいらないです」嗚呼、だけどね、花ちゃん。そんなこと言わずにもっと、欲しがっておくれよ。

 

窓際に引き寄せられた体が、すっぽりと彼の体に収まる。「えっと...先輩?」その顔を見上げれば、彼は花の唇に人差し指を軽く当てる。「しっ。静かに、ね」微笑む彼が何をしたいのかわからず、花が小首を傾げていれば、風でカーテンが舞い上がる。カーテンは二人の姿を教室から隠してしまう。驚きに見開いた目は彼の目と交わる。ああ、まるで二人きりのようだわ。沈黙の後、ごく自然に落とされた唇を受け止めた。

 

その唇が触れる時、わたしはきっとこの世の誰より幸せなのです。「大袈裟だなあ」善四郎さまは肩を揺らして笑う。「でも、僕が君をそこまで幸せに出来ているなら、嬉しいことだ」そう言うと片膝に乗せているわたしに、啄むような口付けをする。「どう?幸せになれた?」その笑顔がとんでもなく色っぽくて、思わず頬を染め、コクリと頷いた。

 

「若、最近変わったな」城を留守にしている父に変わって政務をこなしていた白昼、隣で口出すこともなく護衛の番をしていた隼人が言う。「そうか」自分ではわからないと首を傾げれば、隼人は笑みを浮かべ頷く。「随分と表情が柔らかくなった」指摘され頬を掴む手に刹那、いつかの滑らかな感触が蘇った。

 

やっとの思いで帰ってきた生まれ育った場所はまだ薄暗く、夜が明けるには少々時間がかかりそうだ。主に報告を終え帰宅すれば、家の側で間違いもしない小袖姿の凪が佇んでいた。「おまえ」「ち、違うから」焦って遮る凪になだれ込むように体を預け、その耳元で懇願するように囁く。「偶然じゃないよな」

 

すずは体温が低い。だからなのか冬場はどうにも辛そうだった。「…才介さんはどうしてこんなにあったかいのよぉ」ずるい、分けてとテンション低く喚くすずは、才介の長い指を飽きもせず触る。「随分と今日は積極的だな」「っえ、そ、そういうつもりは…なかったんだけど…嫌、でした?」「まさか」上目遣いのすずの指先を、口元を緩めた才介は己の指で包み込む。指先の温度差は、君の指先をあたためるため。

 

「すずってさ、お腹の中真っ黒そうだよね」「いっつも同じ笑顔で、みんなに良い顔してるから、何考えてるかわからないよねー」聞きたくなかった言葉が聞こえた気がして、すずは物陰に蹲る。かかる影にも気付いていた。「柊?どうしたん-うお、」影の主は思った通り声を掛けてきて、すずは彼の腕を引っ張る。体勢が崩れたまま座り込んだ才介の唇に、すずは唇を押し付けた。

 

孤独を分け合った二人は、いつしか永遠の別れが来ることを知り、そんな辛い日を迎えてしまうのなら、いっそここで『二人』を終わらせようと相手の目の届かない場所へ逃げた。愛する人の消えてゆく姿など、見たくもないと彼女は言う。それも仕方の無いことだと、彼は言う。「お前の弱さは誰より俺がわかっているつもりだもの」誰よりも弱くて怖がりな君へ。(最期までそっと愛するよ)

 

色々流行ってるそうなので、病気に気をつけましょう!